【完成工事】林道前浦線災害復旧工事

query_builder 2024/01/19
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完成写真


分杭峠で行われていた「林道前浦線災害復旧工事(伊那市発注)」が完成しました。

(施工実績が更新されました。完成写真を閲覧できますので、よろしければご覧ください。)


ご存知の方は「水汲み場」にも足を運ぶと思いますが、工事はそこから更に上の林道で行われました。「災害復旧工事」とあるように、令和3年に発生した8月豪雨災害による災害復旧工事になります。

着工前写真


着工前の写真では、道路がなくなり擁壁が崩れかかっています。この時、擁壁は崩れていない擁壁と繋がっているだけで宙に浮いた状態でした。

壊れた擁壁を全て撤去する際、重機が入る道を作りながらの作業となりました。

壊した擁壁がそのまま滑って落ちる危険があって、現場は常に緊張した状態で作業を行っていたようです。

 

今回の崩落した道路の復旧に採用されたものが 軽量盛土工 です。

分杭峠は地すべりが起きやすい地域のため、一般的な盛土材料である土砂の重量より軽くて丈夫な盛土材を用いた施工方法として採用されました。

 

その軽量な盛土材とは、発泡スチロールです。大型発泡スチロールを積み重ねていきますが、この方法をEPS工法といいます。軽量性、耐圧縮性、耐水性があり、急傾斜の地盤に適しています。

大型発泡スチロールは全12段重ねていきます。崩落した法面と発泡スチロールの間は埋戻しが行われます。

しかし、最初の設計通りに発泡スチロールを配置すると法面にぶつかる箇所があることが作業の過程でわかりました。不規則な凸凹の法面に発泡スチロールが干渉しなくなるようにカットする調節を繰り返しており、効率よく作業する方法を模索していたようです。

 

その時に、現場視察した社員から「点群と3Dモデルを使用してみてはどうか」と意見が出ました。

その意見が反映されて作成されたデータがこちらです。

点群と3Dモデル


色鮮やかな層があります。この層は段ごとで色分けした発泡スチロールです。


法面と発泡スチロールの境を拡大したものが下の画像になります。赤い発泡スチロールのモデルが凸凹の法面に食い込んでいることがわかります。

3次元データの干渉部分


このように3Dにしてみると事前にぶつかる(干渉する)箇所がわかります。

現場では初めて3次元のデータを見る作業員もおり、イメージが湧いて作業効率が上がり、点群と3Dモデル等の有用性が改めて認知され広がりました。

 

池田建設では建設DX技術を今後の工事に活かし、安心で安全な街づくりに貢献していきます。

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