~ 土木の現場で環境保全を考える ~

query_builder 2025/01/28
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写真:場内からの排水処理

河川堤防や護岸工事の場合、水中で仕事をするわけにはいきませんので、一般的には土砂で囲って工事をします。その場合でも、場内は地下水が湧いてきますから土の作業をしていると土で濁った水をポンプで排水せざるを得ません。
濁った水は景観もさることながら、この地方でいう「ザザムシ」(ヒゲナガカワトビケラ)などの水生昆虫生物にも影響が出ますから、できる限りきれいにしたいところです。

当社が請け負って施工する東伊那地区護岸工事では、写真のように排水から河川へはジグザグに流れるようにしていますが、これには大きな意味があるのです。
濁りを抑えるためには、砂や石ころなどへの「接触沈殿」という方法が効果的ですが、接触沈殿させるためにはゆっくり流す必要があります。
ジグザグさせることで流す時間を稼ぎ沈殿を促して、澄んだ水にしてあげるわけです。


写真:緊急油処理ボックス

現代の土木工事で作業しているのは建設機械(重機)です。
重機は内燃機関の燃料も油圧の作動にも油類を使います。毎日の点検も行っていますが、万が一ということもあります。そこで、緊急用に油対策のための「緊急油対策ボックス」を用意しています。


写真:超低騒音・第3次排出ガス規制適合の発動発電機

このほかに、現場では排水ポンプや照明などにも電気が必要です。商用電源は引き込むための期間が必要で、半年程度の現場では発電機を使うことがほとんどです。この現場でも使っていますが、「超低騒音・第3次排出ガス規制適合」の製品を使っています。
無音というわけではありませんが、かなり騒音が抑えられ排ガス臭さは気になりません。

この周辺の堤防は散歩などで健康増進に利用されるエリアです。
天竜川という河川空間に依存する生物や天竜川を楽しく健康に利用する皆さんを考え、環境負荷の少ない工夫をしています。
あえて工事区間の堤防は封鎖せず、人が通行できるようにしていますので、くれぐれも工事区域内への立ち入りや機械・器具に触れないようお願いいたします。

□ 参考となるインターネット上の情報
環境経営レポート2023(池田建設株式会社)

排出ガス対策(国土交通省)

水質事故防止のチラシ(国土交通省 天竜川上流河川事務所)

ザザムシ(天竜川総合学習館「かわらんべ」)

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